ポスター発表プログラム

6月27日(木) 17:00-18:30 ポスターセッション1

[P1] インタラクティブな動画修復

*岡部誠, 野田啓太 (静岡大学), 土橋宜典 (北海道大学), 安生健一 (Advanced Research Group at IMAGICA GROUP / Victoria University of Wellington)

概要
実際の映像製作現場での作業を想定した,インタラクティブな動画修復手法を提案します.

[P2] スケッチ入力を用いた氷・霜のビジュアルシミュレーション

*天野 幹子, 伊藤 貴之 (お茶の水女子大学)

概要
本報告では,3DCGにおいて氷・霜がオブジェクトに張り付いて広がる様子を,スケッチ入力と物理シミュレーションを用いてインタラクティブに作成する Houdini ベースのツールを提案する.氷や霜の樹枝状成長は活発に研究されており,特にフェーズフィールド法は有力な方法として知られている.しかし,単純なスケッチ入力に対し物理シミュレーションを用いて樹枝状成長を再現するツールは管見の限り見当たらない.本ツールでは,広がりの始点と範囲を指定するのみの単純なスケッチ入力に対し拡散方程式に基づくシミュレーションを行うことで,樹枝状成長を再現する.今後はフェーズフィールド法を導入する.

[P3] 画像の高解像度化技術の改善

*笹俣 匡平, 岡部 誠 (静岡大学)

概要
本研究の最終目標は、既存手法よりも優れた高解像度技術を再現することである。既存手法を使用した画像の高解像度化は、知覚的に評価した際、ムラがある印象が得られる。そこで、私は既存手法よりも知覚的に評価の高い高解像度化技術の開発を目標とし、この再現を最終目標とする。

[P4] rewind: 自己省察を目的としたWeb動画視聴履歴の可視化

*菅 琢哉, 中山雅紀, 藤代 一成 (慶應義塾大学)

概要
近年の通信技術や情報処理端末の性能向上,動画共有・配信サービスの発展などにより,Web上の動画コンテンツの視聴は確実に多くの人々の生活の一部となりつつある.しかし,動画の視聴履歴を整理し,振り返る行為に積極的な価値を見い出す気運はこれまであまり見られなかった.本研究では,情報可視化を応用し,個人の動画視聴の履歴を思い起こさせ,そこに隠れている重要な傾向や意図に気付かせるような情報提示方法を提案する.開発中の情報可視化システムrewindは,YouTubeという動画投稿サイトにおける個人の視聴履歴データを使用し,視聴動画のサムネイル画像の効果的な空間配置を通じて,このような振返りを支援する.

[P5] 縦続型二次計画法を用いた動作変形とその応用

*向井智彦 (首都大学東京), 栗山繁 (豊橋技術科学大学), 尾下真樹 (九州工業大学)

概要
本研究では縦続型二次計画法を応用した動作変形法を提案する.提案する最適化ソルバは,階層構造を持つ複数のタスクを扱え,また各階層には等号あるいは不等号式で表されるタスクを重み付きで導入できる.さらには,最上位階層におけるタスクを厳密に満足しつつ,上位階層で指定されたタスクの誤差が下位階層よりも小さくなるような解を保証する.こうした自由度の高い動作変形フレームワークとそれを前提とした時空間動作タスクの導入により,単一のモーションを身体サイズの異なる別のキャラクタに適用する問題や,異なる環境に適応させる問題を,柔軟かつ直感的なタスク設計を通じて解くシステムを目指す.

[P6] 層状面光源を用いた自己発光ボリュームからの間接照明のリアルタイムレンダリング

*久家隆宏 (早稲田大学), 谷田川達也 (東京大学), 森島繁生 (早稲田大学)

概要
爆発や炎の映り込みを表現するためにはボリューム全体からの放射光が映り込み点にどれだけ入射するかを計算する必要がある。しかし、この計算はボリューム内での光の複雑な振る舞いを扱う必要があるため実時間に評価することが困難である。我々はボリュームの映り込み表現を効率的に計算するための手法を提案する。提案法では、媒質をある方向に垂直な切断面により層状に分割し、各切断面を面光源として近似する。そして、隣り合う二つの面光源に挟まれた厚みを持った小領域から映り込み点に減衰しながら到達する入射光の強さを解析的に評価する。これらの寄与を足し上げることで映り込み点における輝度の大きさを評価する。

[P7] 水中画像色補正のための奥行画像の作成

*戸田 義孝, *山本 弥大, 橋本 修平, 馬場 雅志, 古川 亮, 宮﨑 大輔 (広島市立大学)

概要
海中で撮影された写真は,光の散乱や吸収の影響により地上で観測した場合と色合いが異なる。そのような画像を地上で撮影されたような画像にするためには,海中で撮影された画像を色補正しなければならない。海中ではカメラから物体までの距離に応じて光の散乱や吸収の影響が変化するため,撮影画像中での物体までの距離を表す奥行画像が必要となる。本研究では,海中で撮影された動画像に対して Shape from Moiton (SfM) により物体形状を復元し,撮影されたカメラ位置からの奥行を作成する。作成した奥行画像を用いて,戦艦大和の海中で撮影された写真の色補正を行う。

[P8] コンパルソリーフィギュアのVR視聴システムの開発

*星愛恵, 河村和浩, 瀧剛志 (中京大学)

概要
コンパルソリーフィギュアとは、氷上を滑走し課題として与えられる図形を描くときの正確さを競うスケート競技の一種である。本研究では、このコンパルソリーフィギュアのVR視聴システムの開発を目的とし、氷上に360度カメラを配置し、その映像から得られた骨格情報をもとにスケーターの滑走軌跡を自動検出する方法を提案する。また、与えられた課題図形を360度映像上に合成表示することで、VR視聴時に滑走の正確さを視覚的に捉えることができる。さらに、検出された軌跡と課題図形の一致度を算出することで、滑走の正確さを定量的に評価することも可能となる。

[P9] パーツごとの肌状態を考慮した肌微細構造の画像計測と高速CG表現

*安江志織, 伊藤貴之 (お茶の水女子大学), スリニバーサナラシンハン (CMU), 豊田成人 (資生堂)

概要
我々は皮溝・皮丘・毛穴などの肌微細構造をCGで表現する研究に取り組んでいる.旧来の実装ではポリゴンとして生成し表示してきたが,ポリゴン生成の所要時間とデータ量が大きいことが問題となっていた.また,頬を撮影した画像を元にキメモデルを生成していたため,混合肌等の顔のパーツごとによる肌状態の違いを表現できていなかった.そこで本研究では,まず微細形状を変位マッピングによるシェーダープログラミングにより表現し高速化することを試みた.さらに,顔を構成する22か所(撮影点と呼ぶ)における肌画像を撮影して肌微細構造の特徴量を計測し,撮影点周辺の微細構造を補間する手法を開発した.本報告では,肌微細構造の画像計測および高速CG表示の処理手順と実行例を示し,今後の展望を議論する.

[P10] Black Average Drop: データセットに対する可視化手法選択指標

*下村真生 (明治大学), 中村和幸 (明治大学, JST, PRESTO)

概要
深層学習の医療画像分類における分類根拠の可視化は、診断支援において重要である。ピクセルラベルが無い場合の可視化手法は複数あるが、データセットに適した手法選択に関する議論は不十分である。既存指標Average Dropは一般画像に対して有効だが、光の透過率を変更した画像で測る等、医療画像には不適切であった。本研究では等積のマスクをした画像を用いて測るBlack Average Dropを提案する。提案指標を用いた評価により、先行研究で使用されたCAMやGrad-CAMよりGrad-CAM++の方が小病変を見逃す可能性が小さく、医療画像に適することが示唆できた。

[P11] キャラクターイラストの洋服シワに対するシワ種別ごとの陰影自動生成手法

*青木明優花, 阿部雅樹, 渡辺大地 (東京工科大学)

概要
近年, コンピュータを用いてイラストを描く人が増加しており, ツールの機能向上と描画手法の発展からクオリティの高いイラストを仕上げることができるようになった. イラストのクオリティを上げる重要なポイントの1つに陰影がある. キャラクターの陰影付けでは,様々なパーツに対して陰影付けを行うが, その中でも洋服は大部分を占め重要である. 洋服の陰影付けではシワの影響が大きい. そこで, 洋服のシワに対しての陰影付けを自動で行うことを研究の目的とし, シワの種類によって陰影計算でのアルゴリズムを変更することで, イラストに対する陰影付けを行う手法を提案する.

[P12] 形状の特徴を考慮した 3D キャラクターモデルの顔の形状転写

*渡邊正人, 金森由博, 三谷純 (筑波大学)

概要
3DCG キャラクターの顔は、同じキャラクターであっても表現やスタイルによってバリエーションがあり、別のモデルを一から作るには手間がかかる。本研究では、3DCG キャラクターの顔モデルの形状を、目標とするスタイルの顔モデルに近づける変形手法を提案する。この変形には、変形対象の概形を表現した粗いグラフ構造を用い、非剛体位置合わせを適用する。この際、グラフ構造が目や鼻のような顔の特徴的形状に沿うように指定することで、顔の特徴的形状を保ちつつ、できるだけ歪みのない変形を行う。以上により、目標となるキャラクターの顔に近い顔モデルを半自動的に生成でき、デザイナーの行う手作業の大幅な削減が期待できる。

[P13] ゲームストリーミング用の不特定多数多種モデルの並列レンダリングにおけるシーン全体の複数パス描画手法

*Kakeru Ishii, Suguru Saito (Tokyo Institute of Technology)

概要
サーバサイドレンダリング技術は、ユーザデバイスの性能を気にすることなく、高度なレンダリング技術を用いることができることからゲームストリーミングなどへの応用を主として今注目を集めている。我々が以前に提案した、サーバサイド並列レンダリング手法は、事前に描画コストが見積もれないアプリケーションにも適用可能な空間分割による描画ノード用の並列化手法である。本研究ではこの研究を基に複数描画パスを必要とするシャドウマップを用いるライティングを実装し実験を行った。

[P14] 立体キャンバスを用いた手描きアニメー ション補間の改良手法

*Nien-Wu Juan, Suguru Saito (Tokyo Institute of Technology)

概要
中割の自動化に関する研究は長年に渡って研究されているが、殆どの手法は二次元での補間であって、立体的な動きを生じさせることは難しい。藤田らは「立体キャンバス」を導入することで三次元空間での補間を行い、立体感のある中割手法を提案した。本稿では藤田らの手法に基づき、線画間のマッチングの改良を行った。また、実験データを増やし、それに対する評価を行った。

[P15] 漢字画像の刺繍データ化のための筆画分解

*高筒飛輝, 遠藤結城, 栗山繁 (豊橋技術科学大学)

概要
機械刺繍に用いる刺繍データを画像データから作成するアプリケーションが開発されているが,文字の見栄えを良くするには、その縫い目の方向や密度,縫い順などが重要となる.特に,漢字には多くの交差部分が存在するため,一般的な絵柄画像を対象とした機能では不自然な縫い状態が生成されてしまう.そこで本研究では,漢字のフォント画像から刺繍データを自動生成する際に交差部分における自然さを得るため,深層学習を用いたセマンティックセグメンテーションにより様々な漢字画像を筆画単位に分解する手法を提案する.さらに,実際の機器で縫った刺繍を用いて,その品質を既存手法と比較した結果を報告する.

[P16] 単眼RGB カメラによるDeep Learning を用いたリアルタイムハンドトラッキング

*鈴木拓海, 臼杵深, 三浦憲二郎 (静岡大学)

概要
 近年ではVR体験が身近になってきている.特に多くの人が所持しているスマートフォンを用いることにより,比較的安価にVR体験をすることができる.しかし,PC接続型の高価なVR機器とはVR体験の質に大きな隔たりがある.PC接続型VR機器では外部デバイスの使用により高精度なハンドトラッキングを行えるが,スマートフォンVRでは難しい.  そこで本研究では一般的なスマートフォンに搭載されている単眼RGBカメラを用いてハンドトラッキングを行い,VR空間に反映させるためのDeep Neural Networkを提案する.これにより,深度情報を持たない単眼RGBカメラによる3次元トラッキングを可能にした.

[P17] 敵対的生成ネットワークを使用したスケッチからの画像生成

*藤原玖嶺, 遠藤結城, 栗山繁 (豊橋技術科学大学)

概要
昨今の深層学習による画像生成技術の発展に伴い、スケッチから容易に画像を作れるようになった。しかし、従来研究は前景の生成に焦点を当てたものが多く、生成画像と別の背景画像で構成されるシーンを作ることまでは考慮していない。そこで本研究では、スケッチだけでなく背景画像を条件付けした敵対的生成ネットワーク(GAN) を用いて、背景上に自然な前景画像を合成することを目指す。これを実現するために、三つの設計思想に基づいてGAN に背景とスケッチを条件付けするモデルを示し、その効果を調査する。背景情報を条件付けしないベースライン手法との比較により、本手法で良好な結果が得られるかを検証し、さらに今後の改良案についても議論する。

6月28日(金) 17:10-18:40 ポスターセッション2

[P18] Efficient Spheres Detection in 3D Point Clouds Using Sliding Voxels and Hough Voting

*Jaime Alberto Sandoval Galvez, Kazuma Uenishi (Shinshu University), Munetoshi Iwakiri (National Defense Academy of Japan), Kiyoshi Tanaka (Shinshu University)

概要
Spheres detection in 3D point clouds is an essential task in many areas such as robotics, modeling and feature extraction. Until now, RANSAC has been used to detect spheres in point clouds. However, it is computationally expensive since it requires the estimation of point-wise normal vectors. In this work, we propose a method that efficiently detects spheres by utilizing sliding voxels to locally fit spheres in overlapping regions and converging their parameters in a points-aware sparse accumulator. We provided experiments with realistic point clouds showing promising results both in robustness and efficiency.

[P19] 解析的スカイモデルに基づく太陽周辺の輝度分布の推定

*前川亜里, 馬場雅志, 古川亮, 宮崎大輔 (広島市立大学)

概要
本研究ではHDR画像に起こる太陽周辺の高輝度領域の白飛びに対し解析的スカイモデルであるHosekモデルで作成した画像を用いることで輝度推定を行った.本研究の手順として対象画像に対しHosekモデルの太陽の位置を合わせ,濁度と地面のアルベドの値のパラメータ推定を行い,Hosekモデルと対象画像の太陽周辺の高輝度領域の差分が最小となるHosekモデルの出力を導出した.次に両画像の画素値のスケールを合わせ,両画像の差分画像を作成し,差分値とカラーバーの値を対応させて,擬似カラー画像を作成し評価を行った.本手法では,作成した擬似カラー画像より,雲の部分を除き,太陽から遠く離れた空の輝度推定はできたが,太陽周辺の高輝度領域の輝度推定はできなかった.今後の課題として,すべての濁度と地面のアルベドの組み合わせに対し,差分が最小となるパラメータ推定を行った上で,輝度差分画像の作成を行うことと,太陽のモデルを加えることにより高精度に太陽周辺の高輝度領域の輝度推定を行うことが挙げられる.

[P20] 単眼カメラからリアルタイムで人の姿勢を推定する手法の姿勢矯正への応用

*朝倉 康弘, 岡部 誠 (静岡大学)

概要
私は、単眼カメラを用いて三次元の人物の姿勢をリアルタイムで推定し、その結果を用いて姿勢矯正などに応用したい。三次元の姿勢推定には「VNect」と呼ばれる手法を用いる。これは、heatmapベースの回帰モデルを3Dに拡張することで、各関節の位置を推定している。私は、この「VNect」から出る結果から、適切な姿勢との差異などを算出することで、姿勢の矯正へと応用できないか考えている。

[P21] ShadowDrawにおける影の表示精度の向上

*齋藤颯太, 岡部誠 (静岡大学)

概要
本研究では、SIGGRAPH2011においてYong Jae Leeらによって発表された技術であるShadowDrawの精度を向上させることによって、絵を描くことが苦手な人や初中級者のスキル向上のためにさらに有効なツールとすることを目的としている。

[P22] Optimal One-Hop Motion Transition: 対話的キャラクタアニメーションのための事前計算可能なモーション遷移手法

*小山 裕己, 後藤 真孝 (産業技術総合研究所)

概要
対話的なキャラクタアニメーションは,ユーザ入力に応じて再生するモーションクリップを次々に切り替えることで実現されることが多い.しかし,特に切り替えるモーション同士が似ていないとき,自然で機敏なモーション遷移を実現するのは難しい.本研究では,短い中間モーションクリップ(ホップ)を遷移元・遷移先モーションクリップ間に自動で挿入することで自然で機敏なモーション遷移を実現する手法(optimal one-hop motion transition)を提案する.ホップの挿入は探索問題を解くことで行われ,モーション遷移の自然さとユーザ入力に対する反応の機敏さのバランスが考慮される.また,この探索問題は事前計算が可能である.

[P23] Circular Gaussian anti-aliasing for rendering reflection on water surface

*Podee Namo (Hokkaido University), Max Nelson (Univ. California at Davis), Iwasaki Kei (Wakayama University), Dobashi Yoshinori (Hokkaido University)

概要
A reflection of a bright light source on a dynamic surface such as a water surface can be difficult to render in high-quality in real-time due to reflection aliasing and flickering. In this paper, we propose a solution to this problem by approximating the reflection distribution of any aliasing prone water surface as a Gaussian distribution. Then we analytically integrate the reflection contribution throughout the rendering interval time. Our method is able to render a reflection of a spherical light source on highly dynamic waves with less aliasing and unnatural flickering in real-time.

[P24] DCT圧縮を用いたGPUによる煙シミュレーション

*石田大地 (早稲田大学), 安東遼一 (国立情報学研究所), 森島繁生 (早稲田大学)

概要
本研究ではGPUを用いた煙シミュレーションについて,メモリ使用量を低減する新しいアルゴリズムを提案する.煙シミュレーションはGPUを用いることでCPUに比べ計算時間を大幅に改善できる.しかし空間解像度の高いシミュレーションには必要となるメモリが非常に多く,デバイスとしての制約で全ての計算をGPU内で行うことが困難であった.そこで本研究では煙シミュレーションに必要な物理量を小領域毎にDCT圧縮し,計算に必要な領域のみを逐次展開して計算する.これにより視覚的な損失を抑えつつ,少ないメモリで高解像なシミュレーションを可能とする.

[P25] FCNによる線画への立体感付与

*小野美宙, 馬場雅志, 古川亮, 宮崎大輔 (広島市立大学)

概要
イラストや漫画を描く際,線画に立体感を与え,イラストをより魅力的にするために,小さなベタを入れることがある.ここで,ベタとは影ができる部分を黒く塗りつぶすことである.また,線画に立体感を与えるために線の太さを変えることがある.このような線画に対する処理をディープラーニング1つであるFCN(Fully Convolutional Networks)を用いて行うことを考える.学習画像はイラスト全体ではなく,ベタを入れる部分のみの画像と曲線のみの画像を用いた.実験結果よりベタにおける結果ではベタが付与されていることが確認できた.また曲線における結果では小さな曲線については太さを変えることができた.

[P26] 分離型畳み込みカーネルを用いた非均一表面下散乱の効率的な計測と実時間レンダリング法

*谷田川 達也, 山口 泰 (東京大学), 森島 繁生 (早稲田大学)

概要
本研究では物体表面上の各点で散乱プロファイルが異なる非均一半透明物体を対象とし,それらの散乱プロファイルが持つ非等方性を維持した双方向拡散面反射分布関数の新たな表現法を提案する.提案の表現法は物体の見た目を評価する表面下散乱方程式を,計算に有利な一次元畳み込みにより表現する.畳み込み積分で表される関数はその微分も同じく畳み込み積分で表せるため,提案の表現法が持つパラメータは,ニュートン法などの勾配に基づく最適化計算により効率的に求められる.また,実時間レンダリングにおいては,上記の畳み込み積分をスクリーン空間で評価することで,高速な非均一半透明物体の表現も可能とする.

[P27] ピアノ運指自動抽出のための基礎検討

*齋藤 康之, 花澤 勇丞 (木更津工業高等専門学校)

概要
ピアノ演奏において,運指情報は円滑な演奏を行うために重要である.ところが,ピアノのレッスンを受けていなければ,自分で考えるか調べる必要があるものの,それが適切であるかどうかの判断は困難である.そこで,機械学習や運指の個人性の分析などに資する,世界初となる大規模なピアノ運指データセットを構築した.そのデータセットの作成には,ピアノ熟練者に楽譜上の全ての音符に指番号を振って頂いたが,相応の時間と労力を要した.当研究では,奏者による演奏シーンから自動的にピアノ運指情報を取得するための基礎検討を行った.当研究の成果は,正しい運指による演奏か否かを判断するピアノ練習システムの構築にも適用できる.

[P28] HMD用深度付き二眼画像から二点透視変換画像のリアルタイム生成

*今給黎 隆 (東京工芸大学)

概要
HDMでのVR作品を展示する際に、実行画面を外部のモニタで観賞できる環境を用意することが多い。これら外部観賞用の画面は、HMDに移っている画面をそのまま表示したり、別視点から新たにレンダリングすることが多い。しかしながら、HMDの画面はレンズを通して見ることを前提にするため歪んでおり、追加のレンダリングは描画コストが高い。本研究では、HMD用の結果の画像と、その画像を生成する際の深度情報を用いて、外部観賞用の画像をリアルタイムに生成する。結果的に、別視点に配置した仮想カメラによるレンダリング画像のみだけでなく、二点透視変換による通常とは異なる奥行を持つ画像も構築することが可能となった。

[P29] 表情の再現性向上を目的とした三次元顔形状復元のための学習手法の検討

*高島瑛彦, 松村誠明, 能登肇, 木全英明 (日本電信電話株式会社 NTTメディアインテリジェンス研究所)

概要
深層学習の発展に伴い単眼顔画像を用いた3次元顔形状の復元精度が向上し、フェイシャルキャプチャや顔形状モデリングなど様々な分野への応用が期待されている。しかしながら,3次元顔形状復元技術の従来手法では復元精度が十分とは言えず,入力顔画像と復元顔形状が異なる表情に見えてしまう問題がある。本研究は表情を構成するActionUnitsの強度に応じて表情に寄与する部分の誤差を優先的に削減し,表情の再現性を改善する学習手法を提案する。

[P30] 瞳のハイライト回転表現のプロシージャルな生成方法の提案

*大場光樹, 高山佳久(東海大学)

概要
近年、セルルック3Dアニメーションの数が増え、作品内で手描きアニメーション風の表現を再現するための研究が見られる。手描きアニメーション内のキャラクタが感極まるシーンにおいて、キャラクタの瞳のハイライトが回転する様に見える表現が用いられる。3DCG作品でこの表現を利用する場合ノウハウを持つアニメータに依頼する必要があり、作業工程が増え人的コストがかかる。また、シーン内のカメラを調整したい場合、調整毎にハイライトを書く必要がある。本研究ではノウハウを持つアニメータに限らずクリエイターが調整できるパラメータを保持しつつ、直感的に操作できるハイライト回転表現の生成をプロシージャルに行うシステムの提案をする。

[P31] ディープラーニングを用いた手書き文字の美化

*中村海里, 臼杵深, 三浦憲二郎 (静岡大学)

概要
近年、PCやスマートフォンの普及に伴い、それらを用いて文字やイラストの描画を行うことができる。しかし、デジタルデバイスを用いた描画は、紙とペンのように思い通りに描くことが困難である。また、従来の美化手法の研究では、文字やイラストを構成する各線の連続座標が取得可能なオンライン入力にのみ対応している。そこで、本研究では美化対象を文字に限定し、ディープラーニングを用いて画像間変換を行う手法を提案する。データセットに、フォントとそれをなぞった文字を用意し学習を行う。これにより、文字画像のオフライン入力による美化処理が可能となる。加えて、美化度合いの評価として、文字輪郭線の離散曲率を用いる手法を提案する。

[P32] 人の姿勢系列情報からの身体中心位置の推定

*木佐省吾, 遠藤結城, 栗山繁 (豊橋技術科学大学)

概要
3DCGアニメーションにおける人のモーションデータは,身体の姿勢と中心位置の変化において剛体として幾何学的に矛盾の無い正しい数値関係を有する必要がある.例えば,モーションデータを編集等で再利用する際には,骨格のサイズを変更するだけでも足が浮いたり滑ったりするといった不自然な現象が発生する.したがって,姿勢を不変とする場合には位置の補正が必要となるが,運動学に基づく補正方法では足の接地状態を精度良く推定する必要がある.ゆえに本研究では,関節回転角と順運動学による関節相対位置から身体の中心位置を深層学習に基づいて高精度に推定する手法を提案し,モーションキャプチャデータを使用してその有効性を検証する.

[P33] オブジェクト配置のための敵対的学習の安定化

*菊池 康太郎 (早稲田大学), 山口 光太 (サイバーエージェント), シモセラ エドガー, 小林 哲則 (早稲田大学)

概要
オブジェクトの配置はグラフィックデザインの制作における基本的な操作の一つである.この操作は,前景となるオブジェクトと背景画像が与えられた時にオブジェクトの配置パラメータを推定する問題として定式化され,敵対的生成ネットワークの枠組みのもとでSpatial Transformer Networkを学習する手法が提案されている.本研究では,配置パラメータをユーザの指定範囲に誘導する制約手法を提案する.提案手法によって敵対的学習が安定し,配置パラメータの初期値に寄らない推論が可能となった.公開データセットを用いた二つの実験において,提案手法の有効性を確認した.

6月29日(土) 16:00-17:30 ポスターセッション3

[P34] 単一イラストからのアニメ風3D顔モデル生成

*仁木孝行, 小室孝 (埼玉大学)

概要
本論文では,単一のイラストからアニメ風3Dモデルを半自動的に生成するための手法を提案する.提案手法では,まず既存のアニメ風3Dモデルを学習用データとして使用し,主成分分析を用いて自然な3Dモデルを生成するための固有モデルを作成する.そのために,代表的な頂点を学習用データとなる3Dモデルから選び,その頂点座標のデータを得る.次にイラスト素材と3Dモデルのレンダリング結果が近いものになるように,エッジ画像間の距離を定義して,その距離が小さくなるように固有モデルの線形和の係数を定める.提案手法を実装しイラスト素材からアニメ風3Dモデルを生成し,定性的な評価を行い,提案手法によって生成された3Dモデルの目や輪郭などの位置や形状が,イラスト素材のそれらと合致していることを示した.

[P35] Automatic seed resolution in supervoxel segmentation for registration of low overlapping 3D point clouds

*Luis Antonio Peralta Miranda, Jaime Alberto Sandoval Galvez (Shinshu University), Mutenoshi Iwakiri (National Defense Academy of Japan), Kiyoshi Tanaka (Shinshu University)

概要
Pairwise registration methods for low overlapping 3D point clouds that leverage the registration of point subsets have shown to converge into considerably proper alignments. Nevertheless, for their success, these methods still require tuning parameters that affect the solution space, and also the evaluation of all the possible solutions. In this work, we present a method which uses the supervoxel segmentation to build point subsets and, through metaheuristics, defines the best "seed resolution" parameter that generates the subsets which registration leads to the correct alignment of the full point clouds — reducing the number of parameters and evaluation of possible solutions.

[P36] ラフスケッチの線画化技術を用いたリアルタイムの線画修正

*原田望, 岡部誠 (静岡大学)

概要
ラフスケッチを綺麗な線画に変換する技術をリアルタイムに行うことで、入力された線を随時修正し、線画を完成させる。リアルタイムに修正することで、スケッチを終えた時点で目的の線画画像を得ることができる。

[P37] ディープラーニングを用いた脳波からの運動意図の識別

*Yoshihiro Kejima, Makoto Okabe (静岡大学)

概要
ディープラーニング技術を用いて脳波データから運動意図を識別することを目指す。先行研究では左手か右手が動いているか、手か足が動いているかなどどの部位が動いているかの識別が大半を占めていた。そこで、非侵襲的計測手法を用いて脳波を計測し、脳波でVR空間上のアバターやロボットアームを自在に動かせるシステムを構築しようと試みる。

[P38] 学習的画像合成による立体誇張の高度化

*杉本達哉, 岡部誠 (静岡大学)

概要
2枚の入力画像から深度マップを作成し、複数の層に分けて合成することで立体性が誇張された画像を出力する。入力画像からは本来視認することのできない部分も入力画像から予測することで合成する。背景が複雑すぎると出力がぼやけてしまうため、その改善(高度化)を目標とする。

[P39] U-netによるセマンティックセグメンテーションを用いたアニメ線画の自動彩色

*石井 大地, 久保 尋之, 舩冨 卓哉 (奈良先端科学技術大学院大学), 前島 謙宣 (OLM Digital, Inc. / IMAGICA GROUP Inc.), 中村 哲, 向川 康博 (奈良先端科学技術大学院大学)

概要
アニメ制作工程における彩色作業は,大量の線画を手作業で彩色しており,手間のかかる作業であることが知られている.そこで,本研究ではアニメ線画における彩色作業の自動化を目的とする.本研究の特徴として,キャラクタの色を意味ラベルとみなすことで,線画への彩色をセマンティックセグメンテーションの枠組みを用いる.なお,セマンティックセグメンテーションのアーキテクチャはEncoder-Decoder型のFully Convolutional Network(FCN)の一種であるU-netを用いた.さらに,U-netの実行結果に対し,後処理として領域に基づいたクリーニングプロセスを適用することで,アニメらしさを反映した自動の彩色技術を実現した.

[P40] デジタルイラスト制作の色塗り工程における自動レイヤ分け方式

*渡邉 優, 阿倍 博信 (東京電機大)

概要
デジタルイラスト制作の一工程である色塗り工程では、線画を髪や肌などのパーツ毎にレイヤ分けする作業が必要であるが、ペイントツールに付属している塗りつぶしツールでは、手作業が多く手間がかかってしまうという問題があった。そこで、本論文では、レイヤ分け作業の自動化を目的としconditional GANの一実装であるpix2pixを用いることで、入力した線画を自動的にレイヤ分け画像に変換する方式について提案する。提案方式に基づく評価システムを構築し、性能評価を行った結果、Mean Accuracyの平均値が84.8%という結果が得られ、その有効性について確認することができた。

[P41] Griffith: Webベースの絵コンテ制作支援ツール

*加藤 淳, 原 健太, 村田 和也, 平澤 直 (アーチ株式会社)

概要
日本のアニメ制作における絵コンテは、多くの場合A4サイズに絵と脚本を5コマずつ記入した紙の束として作成され、後工程に渡される。既存の絵コンテ制作支援ツールは海外製でそうしたフォーマットに対応しておらず、アニメ監督はイラスト制作ツールやPDFのアノテーションツールを流用して、絵コンテ制作プロセスを独自にデジタル化してきた。本研究では、絵コンテ制作の現状を分析して効果的にデジタル化するための要件について整理し、Webベースの絵コンテ制作支援システムGriffithを提案する。

[P42] 3Dペインティングのための最適視点提示手法

*髙橋 祐花, 福里 司, 五十嵐 健夫 (東京大学)

概要
本研究では,3Dテクスチャペインティングにおける「描きやすい」カメラ位置を提示するユーザインターフェースを提案する.3Dテクスチャペインティングは,UVマップに直接描きこむ手法と比較して,全体的な形状を把握しやすい長所を持つものの,ペイント結果に歪みが生じやすい(例:曲面領域).このような問題に対して,従来は描きたい領域が正面に映るようにカメラ位置を逐次変更しなければならず,手間と時間がかかる上に専門的な知識を要する.そこで本研究では,3Dモデルの形状的な特徴とユーザによるペイント結果に基づく評価関数を導入し,カメラ位置の自動変更を行う.また,事前に用意した3Dモデルを用いたユーザテストを実施することで,提案手法の有用性を示す.

[P43] Sketched Based Realistic Folded Cloth

*Yufei Zheng, Hatsu Shi, Suguru Saito (Tokyo Institute of Technology)

概要
We propose a method that allows a user to create folded surfaces with a good sense of reality from simply sketches directly drawing curves on the surface of a cloth 3D model. The user can obtain a one-shot image of a realistic simple cloth fold simulation result through our method in a short time, even for the one who has little or no knowledge of the cloth apparel cutting structure and the physical properties of the fabric. The method consists of a simulation method that allows the user to make a preliminary adjustment to their cloth model, a reconstruction method to design the folded surface by sketching on the surface, and a refinement method to modify the shape of the folded surface.

[P44] シームレスな地形マップ用タイルセットの生成手法

*原田大輝, *福里司, 五十嵐健夫 (東京大学)

概要
本研究では、2Dゲームの地形マップ用のタイルセットを生成するためのユーザインターフェースを提案する。タイルセットは、一枚の大きな画像と比較してデータ量を大幅に減らすことができるが、連結するタイル間のシームレス性とランダム性を考慮する必要がある。また、表面部と内部で異なるテクスチャを持つ地形タイルの場合、表面部と内部を分割する境界線を各タイルで設定しなければならず、手作業によるタイルセット製作は非常に困難である。そこで本研究では、表面部と内部を表現するための二枚のテクスチャを入力とし、上記の条件を満たすタイルセットを合成するアルゴリズムを考案する。アマチュアのデザイナを対象としたユーザテストを実施することで、提案手法の有用性を示す。

[P45] 候補経路情報を利用した動的な変化に対応する経路探索手法についての研究

*津川巧, 阿部雅樹, 渡辺大地 (東京工科大学)

概要
経路探索はゲームAIやカーナビゲーションシステムなどに用いられる.従来の手法では,経路が変化した際の最短経路の再探索に膨大な処理を必要としてしまい,非効率的である.経路探索アルゴリズムとして,A*アルゴリズムがあるが,経路が変化すると膨大な量のマップを処理しなければいけない.また,動的な変化に対応した経路探索アルゴリズムとして,D*アルゴリズムがある.しかし、このアルゴリズムは特定の場面において冗長な処理をしてしまう.そこで本研究では,経路の変化時に効率的に再探索処理をするために,候補経路情報を用いた手法を提案する.

[P46] 少数リファレンス画像を用いたアニメ線画の自動着色

*前島 謙宣 (OLM Digital, Inc. / IMAGICA GROUP Inc.), 久保 尋之, 舩冨 卓哉 (奈良先端科学技術大学院大学), 四倉 達夫 (OLM Digital, Inc. / IMAGICA GROUP Inc.), 中村 哲, 向川 康博 (奈良先端科学技術大学院大学)

概要
少数リファレンス画像を用いたアニメ線画に対する自動着色手法を提案する。日本のアニメは概してフレーム間での動きの幅が大きく、着色対象である領域のフレーム全体での正確な対応付けを行うことは難しい。そこで提案手法では、入力の線画に最もマッチしたリファレンス画像を画像中の領域の形状類似度と領域間の適合性を尺度としたグラフマッチングを通じてフレームごとに選択し着色する。実際のアニメ素材を用いて提案手法の有効性を示す。

[P47] フェイシャルアニメーションの非線形制御法の研究

*厳亦斌, 向井智彦, 安藤大地 (首都大学東京)

概要
 リアルタイムフェイシャルアニメーションの制作には通常はブレンドシェイプが活用されるが、単純な線形計算では微細な表情変化を表現することは難しい。 そこで本研究では、非線形変化を扱えるようにブレンドシェイプの制御を拡張することで、フェイシャルアニメーションへの表現力を高める技術を研究している。提案法では、まず頂点アニメーションをスケルトンベースのブレンドシェイプに変換した上で、ジョイントごとにブレンド係数の時間変化を非線形に操作する。これにより、顔モデルの小領域ごとに非線形的な挙動を示すアニメーションを生成することを目指す。

[P48] 特徴点を用いたアニメ顔画像の顔の向きを変化させる画像生成法

*山川圭介, 齋藤豪 (東京工業大学)

概要
手描きアニメのキャラクタの顔の動きは魅力的な表現のために、正確な投影ではない方法で描画されることが多く、3DCGモデルのような三次元空間で幾何学的に一貫したモデルの回転のみではこれを実現することは難しい。本研究では、正面を向いたアニメのキャラクタの顔画像から、顔の個性を保存しつつ顔の向きを変化させた画像の生成を目指す。顔画像に特徴点および顔の向きを入力し、アニメのキャラクタの顔画像の特徴を説明する特徴空間を決定する。次元削減した特徴空間を用いて、顔の向き変化前後の特徴量から変換式を決定し、顔の向きを変化させた画像を生成する。また、次元削減手法の違いによる、顔の向きの変化結果を比較する。

[P49] 「荒木なびき」表現に着目した三次元CGにおける非写実的頭髪表現手法の開発

*吉田香織, 藤木淳 (札幌市立大学)

概要
「荒木なびき」と呼ぶ、一定周期でたなびく髪の毛や布などのセルアニメ表現を三次元CGアニメで再現する手法の開発を目指している。本研究では、カメラからの視線方向を考慮して、荒木なびきを構成する髪の束が頭部形状の輪郭に沿って移動する手法によって、荒木なびき表現に近似する再現となったことを確認した。本発表ではこの導き出した手法と出力結果を紹介する。

[P50] 流れ場生成モデルを用いたワーピングによる人物動画生成

*鬼塚慎吾, 遠藤結城, 栗山繁 (豊橋技術科学大学)

概要
深層学習を用いた動画生成技術において,ソース動画の動きを別のターゲット画像に転写する人物動画の生成は,その用途の広さから多く研究されている.しかし,従来手法の多くは動画から動画への変換を直接学習するため,学習データと外見が大きく異なるターゲット画像に対して,顔や服装等の忠実性を維持することは難しい.そこで本研究では,ソース動画とターゲットの外見情報から直接画像を生成するのではなく,流れ場を推定しターゲット画像の外見をワーピングすることで間接的に動画を生成する.生成される動画はターゲット画像の画素のみを利用して構築されるため,その外見の忠実性は保たれることが期待できる.既存研究と定性的な比較を通して本手法の有効性を検証する.

[P51] AR空間内でのインタラクティブなプログラムを作成可能なプログラミングツール の提案

*服部 圭介, 平井 辰典 (駒澤大学)

概要
本研究では,タンジブルにプログラミングを可能としながら,AR技術を用いることで制限なく自由なプログラミングができる教育用プログラミングツールを提案する.具体的には,命令が書かれたブロックを組み合わせることでプログラミングし,スマートフォンの画面を通して実行結果を現実空間に重畳させて見ることができるツールである.また,実行結果には,現実のオブジェクトやユーザの動作の影響を与えることが可能である.例として,現実の箱,床,壁を始め,ユーザが鳴らした音や立つ座標などを命令に組み込める.そのため,AR空間内で現実とプログラミングを混ぜ合わせたインタラクティブなプログラムが作成できる.

[P52] 高さ場とオブジェクト追従3次元格子を用いた水のアニメーション生成の高速化

*中村孝典, 中本啓子, 小池崇文 (法政大学)

概要
本研究では,大きな空間に張った水とオブジェクトの衝突のアニメーションを,2次元の高さ場と3次元の離散化手法を用いて生成する手法を提案する. 提案手法では, オブジェクト付近を3次元の格子法と粒子法で離散化し, 離れた場所では水面の高さを格納する高さ場で離散化する. 前者を用いて水しぶきと波のアニメーションを生成し, 後者を用いて波のアニメーションのみを生成する. 後者で離散化された領域をオブジェクトが移動し, 同時に前者の領域が移動することで任意の場所で詳細なアニメーションを高速に生成する. また, 3次元の離散化のみを用いた手法と比較して, より高速にアニメーションを生成し, かつ水しぶきと波のアニメーションを生成できることを示す.

ニュース

  • 2019年6月10日 ポスター発表のプログラムを公開いたしました (詳細)
  • 2019年6月3日 参加募集を開始いたしました (詳細)
  • 2019年5月31日 会議スケジュールならびに口頭発表のプログラムを公開いたしました (詳細)
  • 2019年5月31日 企業招待講演のスケジュールならびに講演概要を公開いたしました (詳細)
  • 2019年5月27日 特別講演のスケジュールならびに講演概要の一部を公開いたしました (詳細)

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