第189回研究発表会【2月27日(月)ー28日(火)開催、1月20日 申込締切】

第189回研究発表会

情報処理学会コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究会 (CGVI)では、下記のように第189回研究発表会を開催いたします。

日時

2023年2月27日(月)、28日(火)

会場

デジタルハリウッド東京本校 + オンライン開催

現地会場:

会場名  デジタルハリウッド東京本校
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ アカデミア 3F

テーマ

CGツール・エンジンを駆使した、研究開発・システム 及び CG技術一般


趣旨

CG研究技術の発展に伴い、MayaやBlender、HoudiniといったCGツールの機能が充実してきています。またUnityやUnreal Engineといったゲームエンジンを用いて少人数でも高品質なゲームや映像が作れるようになりつつあります。このようなツールやエンジンの活用は今後スタジオや映像クリエイターによる映像表現のみならず、大学や個人での研究開発にも大いに活用できると考えます。そこで第189回研究会では、「CGツール・エンジンを駆使した、研究開発・システム 」と題して、既存のソフトウェアを活用した研究開発事例や技術論文、作成したシステム等を募集いたします。また、これらのテーマに限らず、また、一般セッションとして、上記のテーマに沿った発表以外のコンピュータグラフィックスに関する発表も広く募集いたします。

本研究会にはロング発表セッションとスポットライトセッションの2種類がございます。ロング発表セッションでは長めの発表時間を確保し、発表研究についてより深い議論ができるように配慮しております。スポットライトセッションでは新規性や完成度を問わずに発表を募集し、1~2分の登壇発表とポスター発表を通じて研究者同士の交流の機会を設けます。登壇発表者はCGVI賞および情報処理学会山下記念研究賞の選考対象となります。また学生による登壇発表者は学生発表賞の選考対象となります。皆様の積極的なご参加を心よりお待ちしております。

また、CG分野からテーマに沿った2件の特別講演も予定しております。

基調講演

基調講演(ロング)

齋藤 彰 氏(チーフ テクニカルアーティスト、株式会社ポリフォニー・デジタル)

講演タイトル:「Houdini(フーディニ)」というアプリケーションと「テクニカルアーティスト」という職種について

概要
 「Houdini」は、カナダのSide Effects Software社(SideFX)が開発した3DCG制作専用のソフトウェアです。Houdiniは高度な物理シミュレーションを得意とし、爆発や煙などのVFX制作で有名ですが、一貫したプロシージャル(手続き型)ワークフローこそが、Houdiniの最大の特徴だと私は認識しています。講演の前半はHoudiniの基礎的な部分を以下のポイントに絞り紹介したいと思います。
・Houdiniの歴史
・プロシージャル(手続き型)ワークフローとは
・Houdiniで扱える様々なデータ
・ビジュアライズ機能について
・Houdini内スクリプト言語VEXについて

 講演の後半は、去年春に発売された『グランツーリスモ7』の製作において、実際の製品開発に用いられたHoudiniを用いたプロシージャル手法によるゲームコンテンツ制作実例などを紹介しながら、昨今のゲーム開発では必要不可欠なアーティストとエンジニアの橋渡し役であるテクニカルアーティストという職種についてお話しさせていただきたいと思います。
Houdiniというアプリケーションとテクニカルアーティストという職種の紹介が、皆様の研究に少しでもお役に立てれば幸いです。

 経歴:
1995年株式会社ナムコ ( 現・株式会社バンダイナムコエンターテインメント ) 入社
主にアーケードゲーム開発で、テクニカルディレクション、アートディレクション、メカデザインを担当。
2003年株式会社ポリフォニー・デジタル入社
景観デザインチームにて、主にテクニカルディレクション、ツール開発、世界各地への取材に始まり最終データの調整まで、グランツーリスモシリーズのコース制作のあらゆる過程に携わらせて頂いております。

 登壇歴等:
・CEDEC2017「Houdini16にHDAを2つ追加したらビルが量産できた(プロシージャルモデリング事始め)」
・CEDEC2018「プロシージャルゲームコンテンツ制作ブートキャンプ Part 1 はじめに Procedural Hard Surface Design With HOUDINI」
・SIGGRAPH2018 ASIA2018 HOUDINI HIVE「Procedural Hard Surface Design」
・CEDEC2019「プロシージャルゲームコンテンツ制作ブートキャンプ 2019 Part 1 バリエーション生成」
・Houdini HIVE Japan 2020 「Procedural Hard Surface Design」
・CEDEC2022「プロシージャルゲームコンテンツ制作ブートキャンプ 2022 『グランツーリスモ7』」 

基調講演(ショート)

平井 龍之介 氏(東京大学)

講演タイトル:開かれたGPU・テクノロジ・アートの世界

概要
 昨今のグラフィックス・プロセシング・ユニット(Graphics Processing Unit, GPU)の発展は,美麗なグラフィックの実現のみならず,バーチャルリアリティ,GPGPU,ジェネラティブアート,深層学習技術など,デジタルコンテンツが表現可能な空間を大いに拡張してきた.GPUの低廉化や個人向け計算機の性能向上の恩恵,開発環境の充実によってGPU技術に触れることが容易になったという点で,現在のGPU技術は人々に解き放たれつつあると言える.現在ではアマチュア/プロ問わず,GPUを駆使して様々な表現を行うアーティストや技術者が数多く存在している.本講演では講演者がここ数年で触れてきたGPUアートやテクノロジのコミュニティやその中で生まれた作品、技術的背景などを通して、アートとテクノロジ、計算機と人間のかかわりの今後について考える.

 経歴:
経歴:2018年 東京大学入学。計算機科学を専攻する傍らプロシージャル生成技術やGPGPU技術を用いたインタラクティブコンテンツを作成する。
https://hiraiportfolio.web.app

実績・経歴:
- Unityインターハイ2016 準優勝
- VRコンソーシアムアワード2019一次選考通過
- いばらきデジタルコンテンツ・ソフトウェア大賞2019一次選考通過
- IPA未踏2020採択 スーパークリエイター認定「シェーダー・ライブコーディング・アーカイブシステムの作成」
- 2019/4-2020/1 cluster

プログラム

2023年2月27日(月)

●基調講演:ショート 13:00-13:30(会場:教室)
座長:岩本 尚也(ファーウェイ・ジャパン)

(1)開かれたGPU・テクノロジ・アートの世界
 平井 龍之介(東京大学)

●画像処理・NPR 13:45-15:15(会場:教室)
座長:未定()

(2)アニメ制作過程における画素対応を用いた自動着色手法の提案
 沖川 翔太(早稲田大学), 山口 周悟(早稲田大学), 森島 繁生(早稲田大学理工学術院研究所)

(3)サーベイ:監督可能なスタイル化手法とその研究課題
 小林 智哉(慶應義塾大学), 藤代 一成(慶應義塾大学)

(10)Foveated Renderingのためのコントラスト感度関数画像フィルタに基いたSVMによるポリゴン分割制御
 吉井 碧人(東京工業大学), 齋藤 豪(東京工業大学)

●レンダリング・アニメーション 15:30-17:00(会場:教室)
座長:未定()

(4)高周波の照明と影を考慮した人物全身画像の再照明
 田島 大地(筑波大学), 金森 由博(筑波大学), 遠藤 結城(筑波大学)

(5)Task Shader で効率的にカリングするためのアニメーションメッシュの分割手法
 豊田 陸(東京大学), 金井 崇(東京大学)

(6)スケルトン構造の異なるキャラクタ間のビデオデータにもとづくリターゲッティングフレームワーク
 コウ キン(東京大学), 金井 崇(東京大学)

●スポットライト:口頭 + ポスター 17:15-18:00(会場:ホール)
座長:櫻井 快勢(株式会社ドワンゴ)

(7)曲線からの距離関数を用いた球とBスプライン曲面の衝突検出
 西田 友是(プロメテックCGリサーチ/デジタルハリウッド大学)

(8)凝集体の画像からの再構成を目的とした要素の位置姿勢探索
 村松 悠太(法政大学), 佐藤 周平(法政大学/プロメテックCGリサーチ), 櫻井 快勢(株式会社ドワンゴ)

(9)NS-FDTD法による化石昆虫の構造色再現
 侯 卓(筑波大学), 蔡 東生(筑波大学)

(11)Animatable NeRFを用いた四肢動物のアニメーション表現の検討
 糸井 琢人(早稲田大学), 岩本 尚也(華為技術日本株式会社), 武原 光(華為技術日本株式会社), 佐藤 浩之(華為技術日本株式会社)

(12)CLIPを用いたテキストからのL-Systemにおける樹木のモデリング
 市村 侑大(法政大学), 佐藤 周平(法政大学/プロメテックCGリサーチ)

(13)流体-剛体間相互作用の安定な粒子ベースシミュレーションのTaichiによる実装と最適なパラメータの検討
 石井 航輝(法政大学), 小池 崇文(法政大学)

(14)単一リファレンスから類似3Dモデルを出力するユーザ支援ツール制作に向けた既存敵対的生成ネットワーク手法利用の検討
 関 隼利(法政大学), 小池 崇文(法政大学)

※以下のとおり懇親会を予定しております。
18:30-(2時間程度)
会場: WIZ CRAFT BEER and FOOD [ HP ]
住所: 東京都千代田区神田淡路町2丁目105 ワテラスアネックス108
参加費:無料
参加上限人数: 30人程度を想定(上限を超えた場合は要検討)

2023年2月28日(火)

●アニメーション 10:00-11:00(会場:教室)
座長:岩本 尚也(ファーウェイ・ジャパン)

(15)NeRFを用いたボリューム表現のアニメーションのための姿勢とボーンウェイトの統一的学習
 髙橋 初来(東京大学), 金井 崇(東京大学)

(16)StyleGANを使用した人物動作の生成
 山本 和輝(東洋大学), 村上 真(東洋大学)

●画像処理 11:15-12:15(会場:教室)
座長:未定()

(17)StyleGAN を用いたテキストによる人物画像の服装編集手法
 吉川 天斗(筑波大学), 遠藤 結城(筑波大学), 金森 由博(筑波大学)

(18)線画像における相対深度グラフ作成手法とそれを用いた線画像の差し込み編集法
 伊藤 諒悟(東京工業大学), 齋藤 豪(東京工業大学), 森合 遼(東京工業大学)

●レンダリング 13:30-15:00(会場:教室)
座長:鈴木 健太郎(株式会社ポリフォニー・デジタル)

(19)kd-treeを用いたBonsai法の改良
 伊左次 悠馬(明石工業高等専門学校), 野村 隼人(明石工業高等専門学校)

(20)経路の前計算による経路追跡法の高速化
 野際 一矢(東京工科大学), 盧 承鐸(東京工科大学/プロメテックCGリサーチ), 柿本 正憲(東京工科大学/プロメテックCGリサーチ)

(21)ノイズを含むレンダリング動画に対する重み付き局所線形回帰によるイベント映像生成
 辻 雄太(早稲田大学), 谷田川 達也(一橋大学), 久保 尋之(千葉大学), 森島 繁生(早稲田大学理工学術院研究所)

●基調講演:ロング 15:15-16:15(会場:教室)
座長:岩本 尚也(ファーウェイ・ジャパン)

(22)「Houdini(フーディニ)」というアプリケーションと「テクニカルアーティスト」という職種について
 齋藤 彰(株式会社ポリフォニー・デジタル)

会場案内

デジタルハリウッド東京本校への行き方

会場名  デジタルハリウッド東京本校
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ アカデミア 3F

論文募集

発表申込締切

2023年1月20日(金)

原稿送付締切

2023年2月3日(金)23:59まで※厳守です。

発表申し込み要領

・下記URLの論文募集のメニューから「第189回コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究発表会」を選択してお申込みください。
・発表申込時には、著者情報・発表タイトル・概要のみ必要です。・申し込み時の連絡事項に論文種別をご選択のうえ記載してください。
・学生発表賞の選考対象を希望される学生の方は発表申込時に「学生」を選択下さい。

発表申込URL

申し込み時の連絡事項に、以下を記載下さい。

論文種別
「テーマ」
「一般」
「スポットライト」

発表者の種別(いずれか一つを残してください)
「学生」※学生発表賞の対象となります
「それ以外」

発表申込後、原稿送付締切までに最終原稿のご投稿をお願いいたします。
投稿システムへの論文提出が遅れると、発表キャンセルとなりますのでご注意下さい。
原稿の作成は下記リンクを参照してください。(LaTeX・Wordテンプレートもこちらより取得できます)
原稿作成については以下のURLをご参照ください

原稿作成について

■ 注意事項
  • 発表申込後、「発表申込完了のお知らせ」に関するメールが自動発信されます。
  • 発表申込締切後の数日以内に、「講演申込受理のお知らせ」に関するメールが発信されます。講演原稿の締め切り・要項・提出方法等に関する情報が記載されておりますので、記載された方法に従って原稿を提出下さい。
  • 万が一、「講演申込受理のお知らせ」のメールが届かない場合には、申込・照会先にご連絡下さい。なお、原稿締め切り、要領についてのお問い合わせは、学会研究会係にお願いします。(担当:研究会係 sig[AT]ipsj.or.jp)※[AT]は@に直してください。

2ページからご投稿いただけます。またページ数には制限ありません。なお、研究会推薦論文は6ページ以上の論文が対象となります。

発表時間

「テーマ」「一般」の講演時間は1件につき20分から25分程度(質疑応答を含む)を予定しています。
「スポットライト」は1件につき1分から2分程度(質疑応答なし)の登壇発表とポスター発表を予定しています。
オンライン開催に関してこちらのURLをご参照ください:https://cgvi.jp/info/manual-online/

費用(参加費)

登録会員でない方は、学会所定の参加費が必要です。
ただし、デジタルハリウッド大学及びデジタルハリウッド専門スクールの関係者の参加は無料となります。
参加費・参加方法の詳細については以下をご参照ください。
https://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html

情報処理学会主催のイベントにおける新型コロナウイルス感染症への対策について

https://www.ipsj.or.jp/topics/coronavirus.html

担当幹事

櫻井 快勢 (株式会社ドワンゴ) kaisei_sakurai[at]dwango.co.jp

担当委員 (お問い合わせ先)

岩本 尚也(ファーウェイ・ジャパン)iwamoto.naoya[at]huawei.com
鈴木 健太郎(株式会社ポリフォニー・デジタル)ksuzuki[at]polyphony.co.jp

※[at]は@に直して下さい

第189回研究発表会【2月27日(月)ー28日(火)開催、1月20日 申込締切】